Meet Locals 〜地域と世界をつなぐ〜

パブリック(公務員)、ソーシャル(NPO)、ビジネス(特に地域)の3つのセクターのこと・キャリアをそれぞれ経験した立場から発信します。

Little Japanを月1万円で泊まり放題にした理由。空き家活用の鍵は「家」。二拠点居住、多拠点居住。

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昨日、月1万円でLittle Japanに泊まり放題の「年間パス」リリースしたところたくさんの反響をいただきました。

 

その背景について、少しだけ書かせていただきましたが、いくつかの背景がありますので、説明をさせていただきたいと思います。

 

誤解をしていただきたくないのは、ゲストハウスの安売りではない、ということです。

 

今回は、空き家などの遊休不動産の活用について、興味のある方へ向けてです。

 

また、ぜひ利用をしてもらいたい、二拠点居住、多拠点居住を考えられている方が増えることが、空き家活用の鍵になるのではないかと思っており、そのような方が増えればいいな、という思いを込めての、月1万円で泊まり放題です。

 

これは、ゲストハウスの可能性も広げるのではないか、と思っています。

 

 

蔓延するゲストハウスやりたい病、カフェやりたい病

都内でも、地方でも、私が、ゲストハウス、シェアハウス、カフェ、コワーキングスペース、ショップなどを生業にしているから、ということもありますが、ゲストハウスやりたい、カフェやりたい、という方と多く出会います

 

個人としてこのような方と出会うのは、私は、それぞれの夢であって、良いと思っていますし、応援もしたいと思っています。

 

自己資金で、自分でやるなら

 

 私もゲストハウス・カフェやりたい病の1人で、実際にやっています。

 

 ここで、危惧しているのは、行政等に、空き家活用の手段として、補助金を使って、このようなスペースを増やそうという動きがある、ということです。

 

そして、多くの場合、つくることが目的になっており、また、補助金があれば比較的簡単につくれてしまうため、つくったあと続けていけるのかが十分検証されていないことです。

 

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カフェについて

カフェについては、簡単に。

都内では、すでに成熟をした市場で、競争が激しく、人気そうなカフェでも、なくなってはまた新しいカフェができているようなイメージです。

 

多くの場合、夢のために、せっかく貯蓄したお金で、カフェを始めることで利益が出るのは、多くの場合、物件を紹介する不動産屋さんと、不動産のオーナー、そして工事をする方だけないかと思っています。

 

一方で、地方の場合には、カフェがないエリアもありますので、その場合には、始めてみるのも良いかもしれません。

 

ただ、そのカフェに人はくるのか、特に人が、目に見えて減っていく地方で、人が来続けるのかどうか、は、慎重に検討が必要だと思います。

 

どこかから来る観光客を当てにしている、イベントをやったら来る人を当てにしているのであれば、やめておいた方が良いのではないかと思っています。

 

 

地方では空き家活用の手段としてゲストハウスが注目され、補助金が出ている

地方に行くと、空き家活用の手段として、行政の方などがゲストハウスを検討していたりします。

 

そして、そこにたくさんの補助金が注ぎ込まれています

 

一つは、建物に対する補助金

そして、もう一つは、運営を地域おこし協力隊がやる、という人件費に対する補助金です。

 

地域おこし協力隊の人件費が出ている間に黒字化する、というような計画があったりします。

 

これまで、ブルーオーシャンだった業界が一気にレッドオーシャンになり、ますます、競争が厳しくなって、ゲストハウスがつぶれていくような時代に、数年経ったら余計に経営が厳しくなると思うのですが。。

 

いつもいいます。

やめておいた方がいいと思うよ」と。

そして、やること自体は否定はしません。

 

また、補助金を出す、ということについても、完全に否定はしません。

ただ、つくることを目的にするのではなく、それによって運営が続けれ、地域に還元される計画をもってやっていただきたいと思います。

 

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繰り返す箱物行政。以前と違うのはお金がないこと

おそらく、上記のように補助金をもらいながら、ゲストハウスをとりあえず始めてみよう、という方に、悪気はないのではないかと思います。

 

ただ、これは、行政が、これまで、建物、温浴施設、図書館、美術館、道路等等の過剰なインフラ、建物整備を行ってきたことを、再び繰り返すことになってしまうのではないかと危惧をしています。

 

ただでさえ、人口が減る中で、インフラ、建物が過剰になる中で、これ以上整備をしてどうするのか、と考えてしまいます。

 

観光客が増加するから、という理由はあるのだと思いますし、また、新築ではなく、既存の建物を利用するということであれば、新しくインフラ整備をするのとは違うため、それ自体は意味があるということだと思います。

 

ただ、そこに継続ができるだけの計画があるのか、つくることだけが目的になっていないか、あらためて検討をしてみてもらえないかと思っています。

 

また、以前と大きく違うこと。それは、国に、行政にお金がない、ということです。

これまではなぜか維持ができてしまっていました。

しかし、すでに、補助金で作った施設の維持ができずに、閉鎖をするような事例も出てきています。

 

空き家はやはり「家」として活用

では、空き家をどのように活用したらいいのか。

 

現時点で一つ可能性が高いと思っているのは、二拠点居住、多拠点居住のようなライフスタイルの方が利用する、ということです。

 

基本は、地方に住み、時々東京に住む。

あるいは、基本は、東京に住み、週末だけ地方や郊外に行く、というライフスタイルです。

 

現状だと、限られた職種の方でないと、場所を選ばない働き方は難しいように思います。

ただ、今後は、場所を選ばない働き方ができる職種が増えていくように思っています。

 

また、自動運転等の発達により、時間距離がさらに短くなれば、この幅はさらに広がっていくように思います。

 

そういった中で、二拠点居住、多拠点居住は増えていくのではないかと思っています。

 

現在、日本全体の8戸に1つが空き家になっています。

ということは、8人に1人が、二拠点居住をすれば、空き家は解消します。

 

実際には、活用が難しい空き家の方が多いので、そういったところは取り壊し、活用できる一部のところだけを活用することになるので、20人に1人、あるいは30人に1人がこのようなライフスタイルになれば解決するのかもしれません。

 

そのようなライフスタイルを実現する上での問題の一つが、東京での家の維持コストの問題だと思います。

 

 

今回の、年間パスは、そんな二拠点居住、多拠点居住の実験としても面白いと思っています。

 

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最後に、月1万円で泊まり放題には、条件がありますので、誤解のないようにあらためて、条件を書いておきたいと思います。 

条件

・購入は1年単位(12万円)となります

 

・ご利用はの期限は、最初にご宿泊をされた日から1年間となります

 

・利用は金曜日と土曜日を除く、日、月、火、水、木曜日限定となります

 

・予約できるのはドミトリールーム(男女混合10人ドミトリーor女性専用6人ドミトリー)のみとなります

 

・一度の予約で、2泊まで予約できます。1泊すると次の予約ができるようになります(一度のご予約で1年分予約、というのはできません)

 

・予約は通常の予約と同様にLittle Japanのホームページからの予約となります

 

・ご予約は宿泊日の1年前から可能です。

 

・宿泊された場合には、年間パスが使えますが、無断不泊等の場合には、通常の予約と同様のキャンセル料がかかります(宿泊の3日前より宿泊料の100%)

 

・無断不泊(ご連絡なく当日宿泊されない場合です。ご連絡いただければ大丈夫です)を2回以上された方は、年間パスの利用ができなくなります。その場合、年間パスの料金は返金できません。

 

・お荷物の保管も、スーツケース1つまで、1年間1万円で承ります

 

・ご利用は購入されたご本人様以外はできません。また、年間パスの権利を他人に譲渡することもできません。

 

こんな使い方ができます

 

 

平日都内に泊まるのに利用できます。

2拠点生活、多拠点生活での利用にぴったりです。

パスの使えない金、土曜日も通常宿泊で予約いただければ、そのまま滞在できますので、2週間程度の滞在にもぴったりです。

 

申込み